プロセス依存(ゲーム)

2019年5月25日、世界保健機関(WHO)の総会にて「ゲーム障害」という疾患が、2022年に誕生することが明らかになりしました。

WHOの国際疾病分類の改定は約30年ぶりとなっています。

 

病気に認定された「ゲーム依存症」とは?

ゲーム依存症ってどんな状態?

 

布団に引きこもる男の子

ゲーム依存症とはテレビゲームやパソコンゲーム、アプリなどのスマホゲームにのめり込んで日常生活に支障をきたす状態のことを言います。

ゲームをする時間や頻度を自分で制限できない、日常生活の関心事や日々の活動よりもゲームを優先する、日常生活に支障をきたす状態であってもゲームを辞めることが出来ないなど、「ゲーム依存症」を発症するとゲームが生活の中心になってしまうようです。

 

ゲーム依存症の症状は?

 

スマホを持つ男性

ゲーム依存症に発症した場合、ゲーム以外のことに目を向けることが出来ないという症状が現れます。
勉強のことや家族のこと、友達のことなど、ゲーム以外のことはどうでもよくなってしまうのです。

それにより、睡眠障害や体調不良、感情のコントロール力低下、攻撃性の上昇などの症状も現れると言われています。

 

ゲーム依存症の原因とは?

 

ゲームをする人たち

ゲーム以外に興味が無くなってしまうゲーム依存症は、どうして発症するのでしょうか。
ゲーム依存症が発症する理由は大きく分けて3つあると言われています。

 

1.ゲーム要素
ゲームには達成感や成長、仮想現実が作り出す非日常感などのゲーム要素が多く散りばめられています。
ボタン一つでモンスターを倒せたり、仲間が増えたり、恋人が出来たり、格闘家になったり、魔法使いになったりできるのは素敵な非日常ですよね。
自分の判断によってキャラクターの運命が左右されたり、ストーリーの結末が大きく変わっていくというゲームの要素は、依存症を発症する大きな要因だと言えるでしょう。

 

2.環境
ゲーム依存症を発症するには「ゲームをする環境が整っている」という状態が必須です。
子ども部屋にゲーム機がある、オンラインでいつでも遊べる友だちがいる、休日に外出をしないなど、毎日ゲームを長時間できる環境が整っていることで依存症が発症しやすくなるそうです。

 

3.脳内ドーパミンの分泌
ドーパミンは快楽をつかさどる神経物質で、脳から分泌されています。
幸福感やヤル気の向上などに繋がる分泌物だそうです。

ゲームは"バトル"などで脳を強く刺激することで興奮状態を引き起こし、"敵を倒す"ことで達成感を与え、快楽物質であるドーパミンを大量分泌すると言われています。
大量分泌を習慣化することにって、ドーパミンが不足すると脳が快楽を求めて分泌を促します。
これにより脳からの指示でゲームを求めてしまい、依存症が発症するそうです。

 

世界保健機関(WHO)が認定した「ゲーム障害」

2019年5月25日にゲーム障害を認定

 

書類とコーヒー

世界保健機関(WHO)は病気の世界的な統一基準である国際疾病分類の改訂版「ICD-11」に、「ゲーム障害」を疾患として定義しました。

この規定によると「ゲーム障害」は、ゲームをする時間や頻度を自分で制御できず、ほかの活動よりもゲームを優先させる程度が甚だしいこと
そして、ほかの関心や日常的な活動よりゲームが優先で、悪影響が生じていてもゲームを続ける、または増やす状態だそうです。

発効は2022年1月を予定しており、日本など多くの国で死因や患者の統計、医療保険の支払いなどに変化が現れるようですよ。

 

「ゲーム障害」は病気じゃない!?各所で波紋も…

 

研究室

エンターテイメントソフトウェア協会によれば、アメリカ人の約60%は毎日ビデオゲームをプレイしているそうです。
その人数は1億5000万人以上だそうです。
海外で有名な日本のゲーム会社『ソニー』の吉田憲一郎CEOは「我々はこれ(ゲーム障害)を真剣に受け止め、対策をとる必要がある」と述べています。

しかし、WHOの認定に納得が出来ない人も少なくはないようです。

アメリカ精神医学会(APA)ではゲーム行動を依存症として分類することを躊躇ってきました。
また、今回の認定後も「ゲーム依存症についての研究は未だ継続中であり、ゲームを鬱や不安の兆候とすることの是非については研究中である」と述べています。

オックスフォード大学のオックスフォード・インターネット研究所では「ゲーム障害を疾患と見なすWHOの試験的な動きは時期尚早だ」と発表しています。

 

「ゲーム障害」を予防しよう

ゲームは時間を決めて利用しよう

 

時計

WHOが認定した「ゲーム依存症」を予防するには、ゲーム可能時間を設定してゲームを行うことが最も効果的だそうです。

ゲーム先進国である韓国では2014年に「青少年夜間ゲームシャットダウン制」という法案が通り、16歳未満のユーザーは午前0時から午前6時の間、オンラインゲームをプレイできないという法案が決定しました。

「ゲームは1日〇時間だけ」と簡単なルールを設定することで、ゲーム依存症は予防できるそうです。

 

ゲームをする環境を改善しよう

 

子どものおもちゃ

ゲーム障害が発症する原因の1つに「ゲームに集中できる環境が整っている事」があげられます。

リビングなどの共有スペースにゲームを置くことは、家族との会話やコミュニケーションがうまれ、ゲーム依存症を回避する手段になると言われています。
ゲーム障害を回避するためにもゲーム環境の改善を行ってみてはいかがでしょうか。

 

今後の「ゲーム障害」に注目!

ポイントは発効日がある2022年1月

ゲームをする人

手軽な非日常体験として便利な娯楽ツールであるゲームに依存する「ゲーム依存症」が、世界保健機関(WHO)によって「ゲーム障害」と認定されました。
これを受けてゲーム業界やゲーム依存症、精神病院などはどのように変わっていくのでしょうか。
この先のゲーム障害とそれを取り巻く環境に注目しつつ、今後の展開を見守ってい生きたいと思います。

 

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